ECサイトの正しいKPIをご紹介。正しい目標設定や分析手法を解説

ECサイトを含め、その他事業において「目標設定」は非常に重要です。そこでよく使われているのが「KPI」と「KGI」。未だ、多くの企業が導入しているのではないでしょうか。

今回は、ECサイトにおいて正しいKPIの設定方法をご紹介します。正しい目標設定を行い、自社の売上アップの参考にしてみてください。

そもそも、KPIとは?


KPIとは、「Key Performance Indicator」の略称です。日本語訳すると「重要業績評価指標」になります。事業の目標を決めた際に、そのプロセスを具体化し定量化したものがKPIになります。

KPIはなぜ重要なのか?

ECサイトの運営は日々PDCAを回し効果的な施策を継続する必要があります。 その際にKPIがなければ主観的な感覚や突飛な仮説、個人の感情によって意思決定をすることになるでしょう。

特にECサイトは実店舗よりもデータ的な情報が多くどの情報を元に行動すればよいのか改善の余地がどこにあるのかわかりにくくなる可能性があります。 そのような時にKPIを定めておけば、仮説・検証・結果が線となって繋がり自分たちの行動がどうだったのか評価することができます。

KPI自体が重要ではありません。 KPIを設定したあとに、その項目に向かってどのように行動するのかが重要です。また、KPIを設定するとチームで運営した際にも同一目線で共通認識を持ち行動することができます。チームの団結力を上げるためにもKPIはしっかり設定しましょう。

KPIとKGIの違い

KPIと似ている言葉で「KGI」があります。KGIは「Key Goal Indicator」の略称で「重要目標達成指標」という意味です。KGIは、ゴールを指している指標になります。そのため、イメージ的にはKGIの下にKPIがあるという形です。

実際には「ECサイトの売上を月1,000万円にする」という目標があった際、この「月1,000万にする」という目標が「KGI」です。
「月1,000万」にするために必要なプロセス・要素を定量化したものが「KPI」になります。

ECサイトのKPI・KGIを設定する上で必要なこと

ECサイトのKPI・KGIを設定する上で必要なことは、以下の3つです。

  • KPIとKGIを連動させる
  • ECサイトのKPIを定量化する
  • KGIの期間を設定する

それぞれ深掘りしていきます。

その①|KPIとKGIを連動させる

よく起こりがちなミスとして、KPIとKGIが連動していないケースが見られます。KGIが「○○万円の売上アップ」と設定した場合、KPIはこれに紐づいてなければ行けません。
ECサイトにおける売上の構成比は「訪問者数」×「購入割合(CVR)」×「客単価」になることでしょう。

その際のKPIとなるのが、「訪問者数」、「購入割合(CVR)」、「客単価」です。
KGIは、「売上」になることが多いでしょう。

その②|ECサイトのKPIを定量化する

KPIを設定する際に多くの方が間違うポイントとして、ECサイトのKPIを「定量化」にしてないというところです。

目標を設定する際に「定性」「定量」というワードはよく見聞きすると思いますが、この「定量」でKPIは設定しなければいけません。基本的には、振り返りを行った際に達成できているのか否かをわかるようにしましょう。

その③|KGIの期間を設定する

KGIやKPIを決める理由として、ECサイトの売上や目標、ゴールを達成するために決めます。あくまで、KGIやKPIに紐づく行動や施策を生み出すために必要なのです。

そのため、KGIの期間を決めなければいつまでたっても目標が達成できないというケースも多いにあります。KGIの期間設定をすることでダラダラと施策をするということはなくなり、明確にPDCAを回して事業を進めることができるでしょう。

ECサイトにおけるKPIの基本項目

ECサイトにおける大まかなKPI項目はある程度決まっています。それは、

  • 訪問者数
  • 購入割合(CVR)
  • 客単価
  • 回転率
  • リピート率

です。

訪問者数

訪問者数は、自社のサイトに訪れてくれる人の人数です。具体的には、「PV」「セッション」「UU(ユニークユーザー)」あたりになります。これは、ECサイトだけの話ではありませんが、ほとんどのビジネスモデルにおいて、「訪問者数」=サービスを見てくれる人は、重要な指標になります。

この指標が良くない場合は、ECサイトにおいては「SEO対策」や「WEB広告」、「アフィリエイト」、「モール出店」などが施策になるでしょう。

購入割合(CVR)

ECサイトにおいて、改善したのちに売上が爆発的に伸びる可能性があるのは、この「購入割合」です。例えばCVRが1%だったところを3%に改善できたとしましょう。
そうすると、売上は3倍まで上がります。

どのECサイトもこの「CVR」改善に日々時間を使っていることでしょう。
ボタンの色を変えたり、導線設計の見直し、オファーの調整などが施策になることが多いです。

客単価

購入単価の改善も各ECサイトが取り組んでいる項目です。合わせ買いなどが出来るようにECサイトを改善するなどが施策としてはあげられるでしょう。また、客単価の向上とはちょっと別の話になりますが、「サブスクリプションモデル」の実装も1つです。

近年では、1回あたりの購入単価を考えることはもちろんのこと、「ライフタイムバリュー(LTV)」を考える企業が増えてきました。これは、1人の顧客が一生を通じて自社にお金をどれだけ落としてくれるのか測る指標です。

客単価の向上と合わせてライフタイムバリューを考えることをおすすめします。
ライフタイムバリューに関してもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

回遊率

回遊率とは、ECサイトに訪問したユーザーがサイト内をどれだけ回遊、つまりページを見て回ったのか、といった意味になります。

サイト内に訪問した数である、セッション数が高い数値になっても回遊率が低いと、顧客が満足していない可能性が高いです。

ですので、ECサイトのクオリティを高めるためにも回遊率をKPI項目として定めて、推移を見守る必要があります。

回遊率の数値が高くなればなるほど、顧客満足度も向上が見込めますので、ぜひKPI項目として回遊率を定めましょう。

リピート率

KPI項目に定める内容として、リピート率があげられます。

リピート率とは、自社のECサイトで購入したお客様が、別の商品などを、もう一度購入した確率のことです。

ECサイトで、新規の顧客だけでは業績向上は非常に難しい傾向にあり、いかに「既存顧客にリピートして購入したもらえるのか」が大切になります。

具体的に、リピート率をKPI項目に定める内容としては、以下の4つです。

  • SNS
  • 会員制の導入
  • キャンペーン
  • サイトデザイン改善

上記のようなKPI設定を実践して、リピート率の向上を目指しましょう。

関連記事紹介

こちらの記事では、LTVの向上の仕方など詳細を解説しています。参考にご覧いただければと思います。

他のKPI項目

ECサイトにおいて、KPIとなる指標は数多くあります。いたずらに設定し混乱を招いてもいけませんので、特に使われる主要なKPIの項目もご紹介します。

カート離脱率

カート離脱率とは、ECサイトに訪問した顧客がカートに商品を入れたにも関わらず購入せずにそのままになってしまっている割合を表したものになります。 「カゴ落ち率」とも呼ばれますので覚えておきましょう。

株式会社イー・エージェンシーによると日本のカート離脱率は平均68.2%ほどあるという調査結果があります。 約7割が購入されないままになっているという計算になりますので、ここを改善するだけでも売上に貢献することができます。

カート離脱する理由には様々なものがありますが、多くの理由として 想定外の費用の発生(送料・追加費用など) 、手元に届くまでに時間が掛かる などが考えられます。 ECサイトのカート離脱率を分析し、配送会社の再選定や送料の見直しなどの施策から改善を図っていきましょう。

顧客獲得単価

顧客獲得単価とは、顧客を獲得するために掛けたマーケティング施策全てのコストに対し顧客数で割ることで算出できます。Custmer Acquisition Costとも言われCACと訳されます。

似たようなものにCPA(Cost Per Acquisition)もありこちらも顧客獲得単価と呼ばれますが、CPAはマーケティング施策1つあたりに対する顧客数で算出するので、CACが全体を範囲としていると考えればわかりやすいかと思います。

運営当初はCACで数値を見ていき、会社規模が大きくなればCPAの数値から施策の費用対効果を評価するのがおすすめです。

月間指名検察数

月間指名検索数とは、自社のブランド名やECサイト名が月間でどれくらい検索されたかを数値化したものになります。 運営し始めたばかりのECサイトでは、認知拡大が力を入れる部分になりますので、適切なKPIとなります。

検索数の把握にはGoogle Search Consoleを利用するのが一般的です。他にもキーワードプランナーなど無料・有料のサービスがありますので自社にあうものを吟味しましょう。 検索数が低いとなると、現在行っている施策が効果的でないという結果ですのでWeb広告の見直しや、現在ではSNSを使った集客方法もありますので、様々な施策を勘案し改善を図っていきましょう。

KPIツリーを作成してCVRを最適化しよう

ここではCVRを最適化させる上で欠かせないKPIツリーについて解説します。

KPIツリーとは

KPIツリーとはKPI(Key Performance Indicator)の略称で、最終目標であるKGIを頂点として、どのようなKPIを定めるべきかを、ロジックツリーを使って構造的に分解して図式化したものです。
つまり、KGIを達成するためのステップであるKPIをツリー上にして可視化したものです。

多くの方が売上をKPIに設定すると思いますが、KPIだけの進捗を追っていても、未達成ペースの場合それを改善するために、具体的な施策に落とし込むことがなかなか難しいと思います。 KPIツリーを作成することで達成するためのステップ(事項)を可視化することで、分析を容易にする役割があります。

KPIツリーのメリット

なかなかKPIツリーという言葉も聞き馴染みのない言葉であり、作成できていない企業も多いようです。しかし、KPIツリーを作成することで、今まで以上に事業を飛躍的に伸ばすことができる可能性があります。
そこで、KPIツリーを作成するメリットを3つご紹介します。

課題を発見することが出来る

1つ目にKPIツリーによって、KPIが伸び悩んだ時に、その原因や課題を発見しやすくすることが出来ます。例えば、売上金額というKGIに対して、購入割合(CVR)が伸び悩んでいる場合は、このCVRの下のステップの数値を上から順に検証していけば、何が原因になっているかを特定することができます。 

つまり、KGIから逆算で、何が原因になっているのかを見ていけば、根本的な原因にたどり着くということです。ECサイトにおいて、CVRを改善すると非常に大きく売上が伸びる可能性があります。

事業を成長させていくためには、この例のように原因を特定し、対策を講じるのは必要不可欠ですが、KPIツリーのようにKPIを可視化していなければ難しいです。
逆に、KPIツリーを作成していれば、KGIから順に下のステップへと検証していけるということです。CVRを最適化できるかどうかは、KPIツリーの作成に掛かっていると言っても過言ではありません。

チーム内での情報の共有ができる

2つ目に、KPIによって、チーム内の情報共有を活発化させることが出来ます。事業によっては、KGIを見ても、ピンとこないチームや人もいるかと思います。
例えば、ECサイトのサイト管理担当者は、売上金額を伸ばすというKGIを言われるよりも、バグの発生件数を減らすといった数値を達成して欲しいと言われたほうが、自分の仕事から考えやすく、具体的な施策をイメージしやすいのです。 

KPIツリーでは、KGIを達成するためにそれぞれのチームに関連するKPIを数値として明確に割り振られています。その結果、どのチームが何をするのかというチームの役割と自分がKGIを達成する上でどのプロセスに関わっていて、どういう責任を持つのかが明確になります。

そして、誰が何をしなければいけないのかが明確になったことにより、欲しい情報を誰が持っているのかも明確になります。
その結果、情報共有もしやすくなり、活発化していくということです。

施策までがスピーディーに実行できる

3つ目に、KPIツリーによって、施策までがスピーディーに実行できます。施策とは、KPIに基づいて具体的にする行動のことです。例えば、売り上げを上げるKGIで、顧客数が少ないことに原因がある場合は、施策として営業活動に力を入れることです。

前述の通り、KPIツリーによって、KGIを達成できない課題を見つけやすく、その課題は誰の担当なのかを把握しやすくするメリットがありました。
そこで、課題があり、その施策を考えるまでに、課題の発見と担当者を把握しやすくなっている分、施策をするまでがスピーディーに行うことができます。

KPIツリーの設定方法

ここからは、KPIツリーの設定方法について、解説していきます。

目標を達成するための仮説を立てる

まず初めに、KGIを達成するための仮説を立てる必要があります。KPIツリーは、正解が一つではありません。
例えば、売上金額をKGIとした時に、KPIとして、「商品購入者数×一人あたりの平均購入金額」とすることもできますし、「新規購入者からの売上金額合計+リピーターからの売上金額合計」という切り口で分解することもできます。どちらも正解と言えるので、正解は一つではありません。

また、一度作成したKPIツリーをもとに、事業を運営していくと、どの数値がKGIに大きな影響を与えているのかが見えてくると思います。そこで、作成したKPIツリーのKPIに必要なのか不必要なのかを考えれば良いのです。

つまり、KPIツリーは仮説を立てて作成する必要がありますし、一度作成した後も、定期的に見直していく必要があります。

単位を統一することで分かりやすくする

次に、単位を統一することで分かりやすくする必要があります。KPIツリー作成の際に、単位は非常に重要になってきます。KPIツリーは数値で管理することで定量的にKGIを達成するまでのステップを把握することでした。 

つまり、KPIの要素を掛け合わせていったものが、KGIになる必要があります。
そこで、単位を統一していないと、計算が合わなくなる恐れがあるので、単位を統一することを意識して、KPIツリーを作成しなければなりません。

KPIを設定する

次に、KPIを設定します。具体的には、売上金額というKGIに対して、KPIは、購入者数などが挙げられますが、KPIを設定する上で、注意する点があります。それは、KPIになり得る指標にすることです。 

KPIになり得る指標とは、具体的に数値が設定できるものです。例えば、購入者数などは、しっかり数値で設定出来ますが、サイトの見やすさなどは、数値で設定することが難しいです。
KPIツリー作成の際には、上記の単位と合わせて、KPIの設定にも注意してみてください。

データ分析

最後に、データ分析をすると効率的です。ECサイトなどの場合には、KPIになりえる指標が大量にあります。そこで、Googleなどのデータ分析ツールを参考に、主要な要素を洗い出しておきます。そうすることによって、KPIツリー作成時には、KPIの設定に悩むことなく、効率的に設定することが出来ます。

ECサイトページへの訪問者数の増やし方を解説

ECサイトページへの訪問者を増やすことは、業績向上のためにも必須不可欠な内容となっていますが、具体的な手法は以下の通りです。

  • SEO強化からサイトへの流入増加を図る
  • コンテンツ量を増やして新規顧客を増やす
  • SNSを活用して新規顧客を増やす
  • WEB広告を導入する

上記の内容を参考にして、ECサイトページへの訪問者向上を目指しましょう。

また、訪問者数字を増やすだけではなく、既存顧客からのリピーターを作ることも、大切になります。

その具体例は、以下の通りです。

  • 公式LINEやメルマガを配信する
  • 会員のランク制度を導入する
  • ポイント制を導入する
  • 割引クーポンを発行する
  • 消耗品などは定期購入制度を導入する

ECサイトで訪問者を増やすべく、リピーターになってもらうために、リピーターにとってお得で有益な制度の構築を検討しましょう。

ECサイトでのCVR向上方法を紹介

顧客からの、商品購入率であるCVRが上がらない場合は、何かしら必ず原因が存在します。その原因がどこにあるのかを分析していくことが大切です。

まずは、商品購入までの流れがスムーズであるか、を確認することが重要になります。

よく見かける一般的な購入導線は、以下の通りです。

①TOPページ

②商品一覧

③商品詳細

④カート

しかし、商品詳細の内容がストレスに感じる顧客もいるかもしれませんので、商品詳細を別の経路ボタンで設置し、導線から外すといった工夫も効果的です。

また、商品一覧をとばしてダイレクトに商品詳細ページへ誘導する方法も可能です。

  • キャンペーン
  • 期間限定商品
  • 売れ筋おすすめ

など、特別枠で商品を浮き立たせて、一気に商品詳細ページへ誘導するなどの方法も効果的なのではないでしょうか。

大切なのは顧客の購買意欲があるうちに、妨げるものを減らして、一気に購入まで誘導するシステムを構築することです。

また、購入ボタンの大きさや配置・色などを意識してサイトを制作や変更を実践することで、商品購入率であるCVRが向上することも十分に可能なのではないでしょうか。

ECサイトの平均単価の上げ方を解説

ECサイト内の、商品を多く購入してもらうための仕組み作りや、高単価の商品を購入してもらえるためのシステム構築も、工夫次第で可能になります。

その具体的な方法は、以下の通りです。

  • 高単価な商品を多くサイトに導入する
  • 商品一覧を高単価順に見れる仕組み作り
  • セット購入の提案を表示
  • おすすめ商品の提案を表示
  • 【別のお客様はこちらもみています】等の表示
  • 一定額以上の購入で送料無料の提案
  • ポイント制の導入
  • ブランド別で商品を選べるようにする
  • 商品ジャンルで閲覧が可能にする

商品を購入する際に、顧客が便利となるさまざまな仕組みをECサイト内に構築することにより、ECサイト内の平均単価の向上は可能になります。

KPI・KGI目標達成には定期的なモニタリングが必須

KPIが設定されたとしても、目標が達成されたわけでもなく、油断はできません。

大切なのは、その後のモニタリングをおこない、定期的な軌道修正・ケアマネジメントにあります。

設定したKPIをすべて数値化して、目で見える環境を整えていきましょう。そして、常日頃から数値を追っていく事が大切です。

良好ではない数値項目があれば、速やかに対策をとっていくことにより、目標であるKGIの達成につながります。

モニタリングの頻度に関しても、月・週・日など見方によってさまざまです。

日常的なモニタリングで変化がなければ、週や月など長期的な目線で。月単位でのモニタリングで変化がなければ毎日のモニタリングなど、あらゆる角度から数値を分析してみましょう。

KPI達成のためにモニタリングが必要な指標を紹介

KPI達成のために、モニタリングが必要な指標にはどのようなものがあるのでしょうか。

大きく分けると、以下の3つがあげられます。

① Google アナリティクス

② メール・SNS関連

③ ECサイト内部関連

では順に、紹介します。

Googleアナリティクス

KPI達成をするためには、Googleアナリティクスは外せない指標となります。

Googleアナリティクスとは、Googleが提供する解析ツールで無料となっており、さまざまな角度からECサイトを解析てきるツールです。

新規ユーザー数とリピーター率

新規ユーザー数とは、サイトに初めてアクセスしたユーザー数になります。リピーター率は、過去2年以内に2回以上訪れた場合にリピーター率としてカウントされます。

どちらも、サイト内に訪れた顧客となる指標となりますので、おさえておくべき指標です。

平均セッション時間

平均セッション時間とは、サイトに訪問した際の平均滞在時間のことをいいます。

各ページごとに、どれだけの時間サイト内に滞在をしていたのか?を表す指標になりますので、この時間が短ければ離脱率が高いとなるのです。

逆に時間が、長ければ長いほどサイト内の滞在時間が長いとなって良い傾向にあるといえます。

直帰率

直帰率とは、サイトのセッション数に対して1ページ目をみただけで直ぐに帰ってしまった場合の確率を表した指標です。

この直帰率の指標が低ければ、サイトの滞在時間は長く、逆にこの指標が高ければ、サイト内の滞在時間は短いといえます。

ページビュー数

ページビュー数は、ユーザーがサイト内ページを表示した回数になり、「PV数」「アクセス数」ともいわれます。

ちなみに、一度で同じページを複数回表示した場合も、PV数の1にカウントされる仕組みです。

トラフィックソース

トラフィックソースとは、到達経路といった意味がありますので、自社サイトにどのような経路でやってきたのかが分かります。

どの経路で、自社サイトにやってきたのかを知ることにより、開拓するべき場所などの管理が可能です。

メール・SNS関連

自社ECサイトへの集客手段として、メールやInstagram・TwitterなどのSNS関連も大切な営業手段となりますが、こちらもいくつかの指標が存在しますので紹介します。

メルマガ購読者数

メルマガ購読者数は、その言葉のままの意味になりますが、定期的に送信するメルマガの購読者数になります。

メルマガ購読者が多いほど、顧客側に情報を周知させることが可能です。

購読数増加率

ある一定の期間で、どれだけのメルマガ購読者が増加したのかを表す指標です。

この購読数増加率が向上した際には、トレンドの波に乗る可能性が出てきますので、なぜ増加したのかの分析をおこなうことが大切になります。

メール開封率

メール開封率は、送信したメルマガがどれだけ開封されているのかを表す割合になります。

この数値が低い場合には、送信したメルマガが開封されていない恐れがあるので、注意が必要です。

クリック率

クリック率は、メルマガ内のリンクが、どれだけクリックされているのか?を表す指標になります。

この指標が低い場合には、リンクがクリックされていないことになるので、内容の変更や検討が必要となってくるので注意が必要です。

メルマガ購読の中止者数

メルマガ購読の中止者数は、その言葉のままの意味になりますが、メルマガ購読を中止した人数を表す指標になります。

万が一の際には、メルマガ購読の中止要因はどこにあったのかを分析しましょう。

SNSフォロワー数

SNSフォロワー数は、SNSをフォローした人数を表しています。

SNSフォロワーを増やすためには、共感や利便性があるような内容も大切になりますが、定期的なSNS発信や宣伝も大切です。

ECサイト内部関連

では次に、ECサイト内部関連で必須不可欠な指標を紹介します。

Googleアナリティクスと同様に、ECサイト内部関連での指標ですから、直接業績に関係してきますのでしっかりとした理解が重要です。

売上総利益

ECサイト内の総売上額から、コストを差し引いた売り上げ額になります。

ちなみにこのコストは、売上げが完了している商品にかかったコストを対象としており、売上げが完了していない商品のコストは、含まない点に注意が必要です。

トランザクション数

トランザクション数は、ECサイトの全体的な取引の数を表した指標です。

この指標の数字が、大きいほど取引が多くおこなわれていることになりますし、CVR(商品購入率)を表す際にも、このトランザクション数を参考にします。

カート放棄率

カート放棄率は、カートに商品を入れたものの、購入に至らずサイトから離れた数を表す指標です。

この指標が大きくなれば、サイト内での購入の導線などに問題がある可能性があるので、分析が必要となります。

新規orリピート・ユーザー比率

新規orリピート・ユーザー比率は、新規ユーザーとリピーターとの比率を表した指標になります。

新規ユーザー割合が、少ない場合にはSNS関連や広告などの対応。リピーター割合が少ない場合には、商品購入後のアフターケアなど、双方に合った対策が必要です。

COGS(売上原価)

COGS(売上原価)は、商品を販売するまでにかかった総費用をいいます。

これは、商品仕入れ時の原価から、それにかかる人件費・広告費・サイト運営費用など、すべての費用を含めた指標です。

ちなみに、売れ残った商品に関する費用はCOGSに含みません。

ECサイトにおけるKPI設定の具体例

KPIの具体例として、現在、あなたが健康食品ECサイトを運営していたとしましょう。
現在、
・月商:1,000万円
・訪問者数:100,000人
・購入割合(CVR):1%
・平均購入単価:1万円
が運営しているサイトの実績です。

ただ、事業拡大を狙っているため、KGIとして月商2,000万を3ヶ月後掲げたとしましょう。
目標達成には、「訪問者数」、「購入割合(CVR)」「平均購入単価」の改善が必要です。
そのため、「訪問者数」「購入割合(CVR)」「平均購入単価」の定量化をし、施策を打つしかありません。

KPIのツリーマップを作り、各要素に数値をおくことで目標に到達するまでのプロセスや施策を見える化することができます。
KPIを定量化にすることで、目標到達までに何をするべきなのかの仮説をたて、実行に移すことが可能です。

仮説検証を繰り返す

KPIやKGIを決めたからと言って、ECサイトが成長するわけではありません。KPIに紐づく施策を仮説検証していくことで、各要素で定めている数値に近づいてくるのです。

ここでポイントになるのが、「検証」です。実際に行動に移してもそれを振り返らなければいけません。効率的にECサイトを拡大していくためにも、 PDCAなどの検証プロセスを使用して、振り返りと分析を行いましょう。

Googleアナリティクスでモニタリングしておきたい指標

ECサイトを運営する際に定期的にモニタリングしておくことは大変重要なことです。PDCAサイクルを回すためにも、必要な指標は何かをここではGoogleアナリティクスで解説します。

新規ユーザーとリピーター率

最初にモニタリングしておきたい指標は新規ユーザーとリピーター率です。この比率がどの位なのかは必ずチェックしておきましょう。新規ユーザー数の伸びも重要ですが、安定してECサイトを運営していくためには、リピーター率を上げていくことに注意を注ぎましょう。

平均セッション継続時間

ECサイト運営で特に注目したい指標が平均セッション継続時間です。これは、ユーザーがサイトにどれだけ滞在したかを表す指標となります。滞在時間が短ければ「コンテンツに魅力がない」「商品が上手く訴求できていない」などの原因となるため、早急な対策が必要です。

直帰率

直帰率は平均セッション継続時間と並びコンテンツの良し悪しを測定するための指標となります。直帰率とは、サイトに入ったユーザーが他のページに遷移せずにそのままサイトを離れてしまった確率になります。なるべく直帰率を低く抑えるようにしましょう。

セッションあたりの平均ページビュー

セッションあたりの平均ページ数というのは、ユーザーがサイト内で何ページ閲覧したかを表す指標になります。サイト内回遊率などとも呼ばれています。この指標は多いほど良いのですが、興味をもって多くのページを閲覧していればよいのですが、ユーザビリティが悪く、目的のページを見るために複数ページを回遊しているようであれば、改善が必要です。

仮説の分析をするために


仮説を立て実行した後の分析はECサイトにおいて大変です。色々な数値を追う必要があり、時には複数ツールをまたいで分析をかける必要が出てくるケースもあります。

そこで便利なのが、「CRMツール」です。顧客の分析はもちろん、さまざまなデータを取得することができるため、詳細な分析がツール1つで可能になります。
ECサイトに特化しているCRMツールもあるので、そちらの導入を検討してみるのも1つですね。

EC特化CRMツール「うちでのこづち」


ECサイト特化型のCRMツールである「うちでのこづち」は、小規模から大規模ECサイトを運用されている事業者様に多数使っていただいているCRMツールです。

自社で設定したKPIの管理はもちろんのこと、アップセルやクロスセル、LTVの改善なども「うちでのこづち」を通じて行うことができます。ECサイトを運営されている事業者様は、一度無料の資料をダウンロードして、EC運営の参考にしてみてください。

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