【図解】PDCAとOODAって何が違うの? それぞれの特徴と使い分けについて解説

PDCAとOODAって何が違うの? と思う方が多いかと思います。そもそも、OODAをはじめて聞いた人もいるかと思います。
OODAとは、OODAループのことをいい、さまざまな領域で活かすことができる思考法のひとつ。OODAループは日本でも広まりつつありますが、まだまだ一般的でないのが現状…。
全く別物であるにもかかわらずPDCAと使い方を誤っている方も多いので、それぞれの特徴と使い分けについて解説していきます。
OODAループとPDCAの違いは?
OODAは、Observe (観察)、Orient (状況判断、方向づけ)、 Decide(意思決定)、Act (行動)の頭文字をとったもの。目的・目標を叶えるために自分自身で判断して、素早く行動するための思考法のことを指します。
この前提を踏まえた上でOODAループとPDCAの違いは一体どこにあるのかについて解説します。
PDCAはフレームワーク・OODAは思考法
前提として、
・PDCAは、継続的に行なうことで最大の効果を発揮するフレームワーク。
・OODAは、どんな場面でも持っておくべき思考法。
上記のような違いがあります。
OODAループとPDCAの特徴を徹底比較
PDCAは、計画を決めて、実行。効果を検証して改善していくフレームワーク。
一方で、OODAは想定外のことが起きたときに自ら迅速に判断して手を打つための思考法。
PDCAの前提は、計画を立てて実行できることにありますが、OODAは予定にはないことが起きることに対処することが前提となっています。
PDCAとOODAそれぞれのメリットとデメリット
ここまでPDCAとOODAの特徴。違いについて紹介していきました。
ここからはそれぞれのメリットとデメリットについて解説していきます。前提として、PDCAもOODAも非常に強力なフレームワーク・思考法であるため実行することに対して、マイナスはありません。
デメリットが少ないことを前提とした上で解説をしていきます。
PDCAのメリットとデメリット
【メリット】
- アクションプランが明確になる
- 課題やボトルネックが分かりやすい
- 効果を検証して改善できる
PDCAのメリットは、アクションプランを決めることで行動に集中できること。
実行した結果をもとに課題やボトルネックを抽出して、改善することができます。
PDCAという枠組みに当てはめていくので、イメージしやすく組織全体に落とし込みやすいのも魅力の1つです。
【デメリット】
- 目標設定までの工程が描けない
- 現状分析が甘く継続できない
PDCAのデメリットはシンプルで簡単なフレームワークではあるのですが、変数が多いと目標達成までの工程がうまく描けないことがあります。完成度の高いフレームワークであるがゆえに、計画だけで実行できない組織が出来上がってしまうことも…。
変数が多かったり、動きが多いチームではPDCAのサイクルを回せない、継続できないという欠点があります。
OODAのメリットとデメリット
【メリット】
- 自発的に動けるようになる
OODAはフレームワークではなく、思考法であるため個人が持ち合わせることができます。もともとは、アメリカ軍が開発した思考法であるため、現場でスグ動ける人になるための技術が詰め込まれています。
【デメリット】
- 主体性が必要になる
個人の力に依存するため、指示待ちな人や優柔不断な人には向かないことがあります。
もともとの価値観を変えていく必要があるため、気持ちの持ち方、マインドセットから改善していく必要があることです。
PDCAサイクルとOODAループの使い分けについて
PDCAサイクルとOODAループの違いとメリット・デメリットを把握できたなら、続いてそれぞれの使い分けについて考えていきます。 PDCAとOODAは、それぞれ活躍できるシーンや活用すべきタイミングが異なるのが特徴です。 それぞれの効果を最大限に引き出せるように、以下を参考にPDCAとOODAの使い分けについてチェックしていきましょう。
PDCAサイクルの場合
PDCAサイクルは、コストパフォーマンスの向上や効率的なシステムの提案などに使われます。 もともとPDCAサイクルは生産管理や品質管理に使用されてきた経緯があるため、既に稼働している計画や環境の改善に役立つのが魅力です。 特にシステムの見直しによって改善が見込める業界では、PDCAサイクルが大きな役割を担うでしょう。 逆に、常に計画の変更が見込まれる流動性の高い業界では、PDCAサイクルを使用することで事業の柔軟性を損なう結果となるかもしれません。
OODAループの場合
OODAループは、柔軟に発想や行動を変更していく必要のある業界で使用されます。 最初から明確な計画を立てることが難しく、常に作業工程に変化が起きる際には、OODAループで必要に応じた問題解決を図るのがポイントです。 OODAループは、主に状況に対して臨機応変な対応が求められる業務現場で役立ちます。 PDCAサイクルと違ってスピーディな意思決定が行えるので、その時々の最適解を導き出せるのです。 一方で、積極的にOODAループを回すことは重要ですが、業務上絶対に「変更してはいけない部分」を明確にし、計画全体に問題が起きないように配慮する必要があります。 また、事業全体の計画を立てたり、将来的なビジョンを描く際にはOODAループは不向きだと言えるでしょう。
まとめ
PDCAとOODAの違いや特徴について解説してきました。
それぞれの違いを認識して、思考法もフレームワークも両方を取り入れていきましょう。
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