【CRM設計の基本】商品使用サイクルから導く施策タイミング(単品通販編)

【CRM設計の基本】商品使用サイクルから導く施策タイミング(単品通販編)

2018/08/30
昨今通販事業におけるCRMの重要性は高くなっています。しかし通販事業者の多くはCRMの重要さは理解しているものの、適切な施策設計ができているとは言い難いのが現状です。本項ではCRMの施策設計する際に見るべきポイントとして商品の使用サイクルと施策タイミングの相関関係についてご説明します。


【Contents】

・CRMを設計するときに見るべきポイント

・商品使用サイクルの計測方法と他社事例

・<考察>まとめ


CRMを設計するときに見るべきポイント

競合が増え続けている通販業界において新規顧客の獲得コスト(CPO)は年々高くなっています。そうした中で新規顧客偏重のビジネスモデルから、既存顧客偏重のビジネスモデルすなわちCRMの強化に舵をきる通販事業者が増えてきています。しかしCRMを強化していくなかで適切な施策設計を構築することは非常に難しく、自社にとって最適な施策を見つけることに頭を悩ませている担当者も多いと思います。CRMの施策を設計する際にまず見るべきポイントとしては「購入商品の使用サイクル」になります。使用サイクルと聞くとおそらく全ての通販事業者は各商品毎に設定されていると思います。美容液であれば、「朝晩の洗顔後〇プッシュ」というように適切な使用方法を元に、使用サイクルを設定していることが多いと思います。しかし実際は消費者がどのような使い方をしているか、また使い切るまでの期間に想定と大きなズレがあることが多くみられます。

このように自社が想定する商品使用サイクルと実際の商品使用サイクルにズレがあると、施策の設計(特にタイミング)に大きな弊害が生まれることになります。例えば商品を使い切るタイミングで再購入を促す強い販促を実施したいと考え、購入から1ヵ月が経過したタイミングで実施したが、実はほとんどの消費者はまだ商品を使い切っておらず、購買を行うマインドになっていないため全くレスポンスがでないといったことが良くあります。これは販促の企画に問題があるわけではなく、情報提供のタイミングに問題があったと考えられます。それでは正しい商品使用サイクルを知るために必要な指標を次項で説明します。

商品使用サイクルの計測方法と他社事例

自社の商品の使用サイクルを知るために最も適した指標は「再購入」のタイミングです。ただし、再購入までの期間にメールやDMなどの販促を実施すると再購入の山が実施した販促に紐づいてしまうので、何も販促施策を行っていない顧客で計測する方法が最も正確です。
ある化粧品通販会社の事例を紹介します。
下記図は初回購入した顧客が施策を実施せずに、再購入したタイミングを割合で出しています。これを見て頂くと購入後30日から再購入率が上がり、40~50日で全体の45%の再購入が起きています。その後45日をピークに再購入率は減少し、60日では5%前後まで下がっています。
この通販会社は使用サイクルを30日で想定していたため、20~25日に再購入を促す強い販促を行っていました。しかし実際の消費者は40日前後で再購入しており、今まで実施していた施策はタイミングとしては早く、消費者の心理状況にそぐわない施策タイミングだった可能性が露見しました。そこでこの通販会社では再購入を促す販促タイミングを10日後ろにずらし、30~40日に強い販促施策を起こったところ、レスポンス率が2%→4.5%と大幅に伸び、顧客の再購入率も大きく伸びました。商品使用サイクルに合わせ、施策のタイミングを設計する重要性を大きく感じる結果になりました。

ただ、すでに様々なCRM施策を実施しており、何も販促施策を行っていない顧客がいないので、上記のような計測ができないという通販企業も多いと思います。そのような場合はぜひ今実施している施策のタイミングを5日刻みでスライドし最も再購入が多かったタイミングから商品使用サイクルを導く方法をお勧めします。
例えば、現状購入から30日前後に販促施策を実施されている場合、25日、30日、35日、40日の4つに顧客をグループ分けし、それぞれのレスポンスを計測し、最もレスポンスが高かったタイミングが再購入しやすい、すなわち商品使用サイクルに適した販促タイミングと言えます。あとは全体の施策のタイミングを販促施策のタイミングに沿って調整することで、概ね正しいタイミングを設計することができます。

<考察>まとめ

今回はCRMを設計する際のタイミングについて説明しましたが、CRMは最初から正しい設計ができるものではありません。タイミングや情報の内容、販促のオファーなど少しの違いで大きくレスポンスに差が出ます。一方的に顧客とコミュニケーションを行うだけでなく、顧客を知ることで少しづつ精度を上げていくことが、CRM設計を行う上で最善かつ、最短の進め方だと言えます。地道に自社の想定と実際の顧客行動のギャップを埋め続けることで必ず顧客のファン化は進み、LTVの向上に繋がります。

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