NPS

NPSとは、Net Promoter Score の略で、顧客が「企業やブランドに対して、どのくらい愛着や信頼があるか」を数値化するための手法で、顧客ロイヤリティを把握するためのアンケート手法を指します。

NPSでは「愛着や信頼」を数値化して集計できるため、顧客体験の評価や改善に活用されています。海外でもApple、Amazon、Google、Facebook など、多くの大手有名企業が顧客ロイヤリティ調査のためにNPSを活用しており、昨今日本においても活用されるケースが珍しくありません。

NPSは、よく顧客満足度の指標と比較されることがありますが、顧客満足度と大きく異なる点があります。それは、NPSが「業績との相関性」があるということです。通常の顧客満足度を図る指標では、言葉の通り「満足感」を表す指標です。そのため、満足しているという顧客でも、必ずしもリピートや単価向上のためのアップセルなどで企業に貢献してくれるとは限りません。単に、現状に満足している場合も含まれるため、顧客満足度が高い場合でも、業績を向上に直結するのは困難と言えます。

NPSを計測するためには、顧客に製品やサービスのアンケートを実施します。
「あなたは○○を友人にすすめたいと思いますか?
「あなたは○○を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」
という質問をし、0~10までの点数をつけてもらう11段階評価を行います。

アンケートの回答に応じて、

推奨者:9~10点と回答
中立者:7~8点と回答
批判者:0~6点と回答

と分類されます。
「推奨者」「中立者」「批判者」はそれぞれ、以下の心理状態にあると見ることができます。

推奨者:ブランドやサービスに愛着があり、友人・同僚などの周りの人に薦めてくれます。
中立者:中立の立場をとり、薦めることもしないが批判することもしません。何かのきっかけで、競合に移る可能性が高い人たちです。
批判者:利用しているブランドやサービスに対して不満を抱えており、ネガティブな口コミを広げます。

それぞれの心理状況は上記のような状態にあるため、NPSでアンケート調査を行い顧客のロイヤリティを明らかにした後は、推奨者の数を増やし、批判者の数を減らす、というシンプルな指針で対策を行うことが重要です。

NPSでアンケートを行った後は、アンケート結果を数値化します。
NPSスコアの計算方法は非常にシンプルで、推奨者から批判者の割合を引いた数値がNPSスコアとなります。例えば、

22%(推奨者の割合) – 60%(批判者の割合) = -38ポイント(NPSスコア)

となり、この例におけるNPSスコアは 「-38ポイント」 となります。

このNPSスコアを0にどれだけ近づけるかが重要となります。
批判者の数が減り、推奨者の数が増えることは、ネガティブな口コミが減るだけでなく、口コミによる自社ブランドやサービスの紹介も発生し、最終的に業績向上が達成できます。また、推奨者は一般的にLTVも高い傾向にあるため、新規獲得だけでなく、リピート売上げにも貢献できるため、LTV向上の観点でも重要なアンケート手法となります。

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