スペシャル対談 | DM0×E-Grant CRM支援企業が課題に感じる EC通販企業の社内体制とすぐに取り組める施策改善のポイント【F2転換編】

2017/11/10
北川 健太郎
株式会社E-Grant        
COO 取締役
同社のセールス・マーケティング・PR・サポートなどの一連の事業を管掌し通販業界におけるCRM施策の発展・向上を牽引。
同時に通販企業向けに自社サービスである通販専用CRMツール「うちでのこづち」の活用に基づいたLTV向上・CRMマーケティング支援を行い、数千万~数百億円まで多数企業の支援実績を持つ。
2015年に「一般社団法人 日本通販CRM協会」を立ち上げ監事に就任。
今後グローバル化が進む市場において日本式「おもてなしCRM」の普及活動を行う。
樋口 慎司氏
株式会社ダイレクトマーケティングゼロ
コンサルタントマネージャー
広告代理店勤務後、「よなよなエール」のヤッホーブルーイングにて自社EC立上・運営を行う。その後、売れるネット広告社にて東京オフィス長・コンサルティング部・メディア部部長としてアクイジション領域の支援を行う。現在は、DM0 コンサルティング部マネージャーとして、CRM領域のコンサルティングを行う。代理店での勤務経験を活かした新規獲得からCRM領域までの一貫した戦略策定を得意とする。LTV 40%UPや引上率 60%UPなど多くの実績を持つ。

 

F2転換率に関わる4つの指標

北川
最近CRMの重要性が高まっていると感じます。CRMに特化したコンサルティングを行っている貴社だと特にそう感じるんじゃないですか?

樋口
問い合わせはかなり増えています。通販事業者以外からの問い合わせもあるのでCRMに力を入れることがB2C事業者自体のトレンドになっていると思いますね。よく相談される内容としては、KPI設定、定期継続、F2転換の3つがあります。

北川
なるほど。今回、テーマが「F2転換」なのでF2転換についてもう少し話していきたいと思います。最近だと、LTVやF2転換に対する意識がだんだん高まってきて、たとえばステップメールや、ステップDMなど基本的な施策をすでに行っている通販事業者さんは多いですよね。そういった企業の課題はどういったところになるんでしょうか?

樋口
無料コンサルティングも含め多くの事業者さんにお会いしましたが、基本的な施策をすでに行っていて、F2転換率などのデータをKPIとしてすでに把握している企業さんでも、そこから先の細かいデータ分析を行っているところは少なかったりします。そこで、タイミング・ボリューム・オファー・クリエイティブ設計とF2転換に関わる4つの指標から細かくデータを分析するとそれぞれの企業の課題と改善すべきポイントが見えてきます。

北川
課題は企業によってバラバラということですね。F2転換に関わる4つの指標についてもう少し詳しく聞かせてもらえますか?

F2転換でみるべき4つの指標

樋口
まず、タイミングについてですがF2転換率を上げるにはタイミングの最適化が何よりも重要になってきます。商品出荷からの接触日(DM到着)までの日数、またキャンペーン締切日までの日数と接触回数の検討です。これは最初の接触から何日までに何%転換しているかという「日別転換率」のグラフを作ってみるといいと思います。原則は、「顧客が動くタイミングに顧客を動かす」ことです。

日別F2転換率グラフ

北川
最適なタイミングに、顧客に接触することが大切ということですね。

樋口
そうです。そのタイミングを逃さずアプローチし、適切な期間を区切ってキャンペーンを行い、お客さんがスムーズに購入できる流れを作ってあげるだけでもF2転換率は上がります。次に見るのがボリューム設計なのですが、どういうことかというと、それぞれのタイミングに、どれくらいのコストをかけてフォローしていくべきかを考えます。基本的に接触回数を増やせば増やすほど転換率は上がりますが、その上がり幅はだんだん少なくなります。その相関を細かくみていくと、完全に無駄打ちなDMに1通100円とか200円の高いコストをかけている企業さんもいたりするわけです。

転換率とフォローボリュームの関係例

北川
データを細かく見ることによってコストバランスも担保できるようになる、と。

樋口
はい。ここまでの分析でF2転換にかけるフォロー施策のタイミング・回数・ボリュームまで最適化が可能です。そこで、次に「何をオファーするか」を考えます。インセンティブとは違い、商品や価格、組み合わせの「オファー」です。データを分析し、一番LTVが高くなるルートにオファーを絞っていきます。ただ、ここで忘れないでほしいのはタイミング別のオファーも用意するということです。タイミングを考慮して購入ハードルを下げていくことで転換率も上がります。

段階的オファーのイメージ

北川
なるほど。

樋口
最後の指標はクリエイティブです。これに関しては各社さんが趣向をこらしていますが、クリエイティブのみ凝っていてもF2転換率は伸び悩みます。ここまで話してきたタイミング・ボリューム・オファーをロジカルに設計し、「点」ではなく「線」でコミュニケーションしていくことを意識したクリエイティブを考えることが重要です。そこが新規獲得時のクリエイティブとの一番の違いです。

戦略的にCRMに取り組むべき

北川
これまでの話を聞いているとF2転換に戦略的に取り組むというよりは、おおよその感覚で行ってしまっている通販事業会社さんが多いんでしょうね。

樋口
戦略的にCRMに取り組むという点では通販業界としてはまだまだ発展途上なのかなと思います。

北川
CRMを大切だと感じている企業と感じていない企業では取り組み方に大きな差がると思いますが、F2転換は大事って理解していても感覚的になってしまう理由とはどんなものが考えられるのでしょうか?

樋口
多分、先ほど話した4つの指標のようなCRMで見るべき数値(KPI)がわからないんじゃないかと思います。僕らがコンサルしている通販事業者さんにKPIの抽出を依頼してもその通りにデータを出してくれる会社は殆どいません。

北川
なるほど。

樋口
それこそ貴社の「うちでのこづち」であれば、ある程度のフォーマットも決まっているじゃないですか。それに乗っ取れば戦略的に回す癖も付くと思うんですが、まずは癖をつけるところから始めるべきなんじゃないかと思うんですよね。例えば新規顧客だとCPC、クリック単価、CTR、CVR等で観測する箇所も決まっていますよね。同様にCRMもしっかりと見るべき指標を決めて、見る癖をつけるべきだと思います。

コミュニケーションをとるタイミングを適切にすることで効果は明日から変わる

北川
感覚で対応していたところに先ほどのF2転換率に関わる4つの指標のようなデータ分析を行っていくとF2転換率が改善するんですよね?

樋口
しますね。分析後に元々お持ちだったステップメールのスケジューリングを変えてあげるだけで6%ほどの改善が見られた会社さんもあります。

北川
「うちでのこづち」を使っているEC通販企業さんって、F2の転換率や、引き上げのタイミングなど結局手作業では出来なくてツールで簡単にやりたいって思っている方が多いんですよね。伸びている会社さん程人材が足りていないじゃないですか。リソースがない会社からツールに求められているものって、パッとわかってパッと施策が出来るってところなんですよね。

樋口
「うちでのこづち」を使っている企業さんって使いこなせています?

北川
全員が全員ではありませんが私達のお客さんって2パターンに分かれていて、1つ目はCRMの概念を理解している方。2つ目はCRMをあまり理解されていない方に分かれます。
理解していらっしゃる方はある程度こちらで使い方もレクチャーするので使いこなしていただけます。
ですが後者の方だと使い方もですがCRMの考え方からサポートしています。そこは、コンサルを行ったり親密にコミュニケーションを取らせていただきます。全員が全員使いこなせているかというとそうではないですが、私たちは使い方に関してはサポートもさせていただいているので、そんなに使いこなせなくてもいいかなって思っています(笑)

樋口
そうなんですか?(笑)

北川
結局、私達の目的はツールを使いこなすかよりも、導入してくださった企業さんのショップのLTVを上げていくことなので。「うちでのこづち」にはMAの機能も搭載されているので、施策をセットするところまで行けば勝手に改善していくっていう感じなんです。求められているのもそこなのかなって感じも一定層からは感じますね。結局分析をすることはあまり目的ではない、みたいな。これで売上上がるんだよみたいなのを求められています。

樋口
分析はどちらかというと実行フェーズの精度を高める為に行っているものですしね。

北川
そうですね。

近年、CRMに力をいれている企業様は多いと思います。しかし、CRMに関するデータ分析やKPIの設定などにはまだまだ改善するべきポイントがあるかと思います。
F2転換施策も、データ分析を行い、コミュニケーション設計を見直すことでF2転換率を大幅にあげることが可能です。礎化粧品、コスメ、トライアル、単品等商品にもよってもタイミングは違うので、主力商品から分析していくことをおすすめします。
分析の仕方がわからなかったり、何からアクションを起こせばいいか悩まれている企業様は一度この2社のようなベンダーに相談することで、改善に向けて動き出す事が出来ると思います。

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