【広告別LTV】媒体毎に違う!?広告媒体の特性を加味した目標CPOの設定

【広告別LTV】媒体毎に違う!?広告媒体の特性を加味した目標CPOの設定

2018/06/25

通販事業を運営していく中で、新規顧客を獲得するために様々な広告媒体に展開されると思います。実は広告媒体毎に顧客の属性、志向などが大きく違い、結果としてLTVにも大きな差が生まれます。そうした中で同一の目標CPOで展開していくと一年後に想定していた売上と乖離が生まれてしまうなど経営計画において大きなズレが生じます。本稿では広告媒体別のLTV傾向と目標CPO設定のポイントについて解説します。


【Contents】

・広告媒体別に目標CPOを設定すべき理由

・広告媒体毎のLTV傾向

・広告媒体別LTVの活用事例

・まとめ


広告媒体別に目標CPOを設定すべき理由

通販事業者において新規CPOは最も重要なKPIになっていると思います。ですが広告媒体毎に目標CPOの設定を変えている事業者は多くありません。近年新規顧客の獲得チャネルの多様化によって、様々な属性・志向の顧客が獲得できるようになっています。獲得した広告媒体によって顧客の属性や嗜好は大きく違い、その違いはLTVにも大きな影響があります。ある通販事業者の事例ですが、web広告と比較するとCPO効率が120%悪かった広告媒体が一年後にLTVを計測してみるとwebと比較してLTVが140%高かったということもありました。

通販事業者の多くは広告媒体をCPO効率で判断することが多く、広告媒体毎にLTVまで計測できている所は少ないのが現状です。ですが先程の事例のように広告媒体毎にLTVを計測していくと、今まで予算を投下できないと判断した媒体が実は優良顧客を多く獲得できていたということも多々あります。目先のCPOだけでなくその後のLTVを見たうえで広告媒体の良し悪しを判断することが重要です。

ではなぜ広告媒体毎にLTVに違いが出るのでしょうか。それは広告媒体毎に購入動機付けの違い、注文時のコミュニケーションの二つが大きく起因します。次項でその内容について説明します。

広告媒体毎のLTV傾向

通販事業において新規顧客は必ず何かしらの広告をきっかけに商品購入の意思決定をします。その広告媒体の特徴によってLTVに大きな差が生まれます。一般的にLTVが高くなりやすい媒体は新聞と言われています。新聞が高くなりやすい要因は大きく3つあります。


・媒体が持つ信頼・信用:新聞に掲載されているだけで、商品・会社の信頼を高められる
・注文方法:注文の大半が電話のため、注文時にしっかり疑問や不安を払拭することができる
・購入までの心理プロセス: しっかり読み込ませて納得した上で購入させやすい


要するに、新聞媒体自体の信頼があり、さらに注文の大半が電話のため、お客様とコミュニケーションをとることができ、不安や疑問を払拭できるため、その後のLTVも高くなる傾向があります。
ペットサプリの通販事業者の事例では、初回注文が電話だった顧客は、他の注文経路の顧客と比較しLTVが約140%高くなっていました。ここまで顕著に差が生まれた要因を分析すると、やはり初回注文時に商品や会社についてしっかりと伝えることができたことで、その後の継続率・クロスセル率が非常に高く、結果としてLTVが140%近く高くなっていました。

反対にLTVが低くなりやすい媒体としてはTVやラジオが挙げられます。これは購入に至る心理プロセスが納得→購入ではなく、瞬間的に購入意思を持たせる、すなわち衝動買いに近い心理プロセスのため、商品理解が低く、その後のLTVは低くなりやすい傾向があります。ただTV・ラジオは新聞以上に電話注文の割合が高いので、注文時の電話応対、コミュニケーション次第ではLTVを大きく伸ばせる可能性もあります。

今や通販における新規獲得の主要チャネルであるwebは、購入に至る心理プロセスは新聞に近く、LPでしっかりと商品について説明した上で購入意思を持たせることができます。ただし注文経路はほとんどwebになるので、注文時に電話などでフォローすることができません。また新聞などのオフラインメディアと比較すると媒体の信頼性も低いため、他の媒体よりも商品に同梱される商品カタログや会社紹介のツールやその後のステップメールが非常に重要になります。こうした購入者へのフォローができていないとLTVは低くなる傾向が強く、ある通販会社ではオフラインメディアと比較してLTVが60~70%低いといった事例もあります。

このように広告媒体によってLTVに大きな差が出ることが多々あるため、広告媒体毎にLTVを計測することは非常に大切です。LTVを知ることでそれぞれの媒体に適切な目標CPOを設定することができ、より効果的な予算計画、ひいては経営計画を描くことができます。次項では広告媒体別LTVを活用している企業事例を紹介いたします。

広告媒体別LTVの活用事例

ここまで広告媒体別LTVを計測し目標CPOを設定することの重要さについて説明しましたが、KPI設定だけでなくさらに踏み込んで活用されている事例を紹介します。

・クリエイティブテストに活用
酵素系商材の通販会社ではwebLP、折込チラシ、TVなど展開するすべての広告媒体LTVを計測するだけでなく、クリエイティブ毎にLTVを計測し、CPOだけでなくその後LTVが高くなりやすい、すなわち優良顧客化しやすいクリエイティブの開発に活用されています。その中の一例ですが折込チラシのABテストを行った際、下記結果になりました。

A原稿:CPO 10,000円
B原稿:CPO 12,000円

一般的な通販事業者だとA原稿を優勢と判断し展開されることが多いと思います。しかしこの通販会社はその後のLTVも併せて計測されていました。すると面白いことが分かりました。

A原稿:CPO 10,000円 → LTV 14,000円
B原稿:CPO 12,000円 → LTV 17,000円
※LTVは一年間で計測

CPOが12,000円だったB原稿のLTVがA原稿より約120%高く、長期的な収益でみるとB原稿の方が効率が良いことが分かりました。A原稿は新規顧客の獲得効率は高かったのですが、その後優良顧客になりづらいクリエイティブ、対するB原稿は新規顧客の獲得効率はA原稿に及びませんでしたが、その後優良顧客になりやすいクリエイティブだったといえます。
ここからは仮説ですが、A原稿は商品メリットの訴求スピードは速い分、商品理解や納得感の醸成は弱く、B原稿は商品メリットの訴求スピードは遅いが、その分納得感を醸成した上で購入行動に結びつけられていたと考えられます。

これはあくまでも一例ですが、広告媒体やそれに紐づくクリエイティブのLTVを計測することで、より効果的媒体やクリエイティブを発見することができ、経営するうえで重要な判断に有益な情報を得ることができます。

まとめ

広告媒体別LTVを計測することで、今まで見えなかった光明や課題を見つけるきっかけになります。展開不可の烙印を押していた媒体やクリエイティブが実は大きな売上を生み出す可能性を持っていることは多々あります。通販事業はストック型のビジネスであるが故に、LTV指標で全て計測していくことが非常に大切になります。これをきっかけに自社の過去の媒体やクリエイティブのLTVを計測してみてください。

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