2018/06/25

EC CRM

総合通販では新規の獲得が最優先となっていて、既存顧客へのCRMという観点で施策を実施しているところは少ないです。なぜできないのか?総合通販では、売り切りという概念がまだ一般的なことに加え、リソースの問題、現状の課題がなにか分からないということがあります。今回は、LTV計測のメリットと、すぐに始めることが出来るリピート施策を、事例を交えてお伝えします。


【Contents】

・総合通販のCRM事情

・LTVを上げるための施策例


総合通販のCRM事情

近年、多商品を展開している総合通販業界でも、CRMを通じて顧客のLTVを伸ばしていきたいという、EC通販企業が増えています。しかし、実際に戦略的なCRMを通して、顧客育成が出来ているEC通販企業はまだまだ少数派というのが現状です。

なぜ総合通販では、CRMに苦戦している企業が多いのか?
一般的に、下記の3点が挙げられます。

①リソースがなくて、施策の設計から実施まで行うことが出来ない。

②自社の商材が売り切りなので、商品の転換が期待できない。

③現在の課題が見えていないので、何をしていいのか分からない。

今回は総合通販企業が、課題解決のために行った実例を交えて紹介していきます。

LTVを上げるための施策例

①リソースがなくて、施策の設計から実施まで行うことが出来ない。

「在庫管理や商品の発送管理、広告の運用と幅広い業務を持っているため、新しい業務に手を出すことができない」というご担当者様のお話をよく聞きます。CRMを行うことによりどれだけLTVが上がるかが不透明なため、CRMの人員確保を行えないという背景もあります。

しかし、リピートが困難な嗜好品を販売している総合通販サイトでは、CRM施策を実施した結果、「リピート率が10%から14%に上昇して、LTVとして見た場合に、1顧客あたり5,080円から8,050円に上昇した」という事例があります。

決して特別な施策を実施したわけではありません。実際に行った施策は以下の通り。
・新商品入荷の際、同一のブランド購入者に向けて先行販売のお知らせを実施
→ 対象顧客に優待感を持ってもらい、ロイヤリティの向上を目指す。
・初回購入者に、「会社の想い」や「ブランドのこだわり」をステップメール配信
→ 他社との違いを訴求し、ブランディングを行う。

上記は、商品のブランド戦略がしっかりしていたため、大きな成果が出た一例ですが、「会社の想い」や「ブランドのこだわり」などの基本的な訴求をするだけで、改善する場合もあります

②自社の商材が買い切りなので、商品の転換が期待できない。

リピートする商品を販売していないが、他に売れる商品を販売していない。そういった企業で、実施した施策の一例を紹介させていただきます。

購入者に対してアンケートを取ることで、顧客が求めているニーズや、抱えている悩みを調査します。結果を元に、既存顧客に売れる商品を開発、販売するため、マーケットインの手法で商品開発を行うことが出来ます。推測や仮定よりも、実際の顧客の声を元に開発するので、より既存顧客に反応していただきやすい商品となります

上記方法で開発した商品を既存顧客へのクロスセルとしてしかけることで、売り切り系の総合通販サイトでは、リピート率が3%程から、リピート率が10%まで引き上がりました。

③現在の課題が見えていないので、何をしていいのか分からない。

「自社ECサイトの課題が分からず、メルマガ配信だけをしている」という総合通販サイトのご担当者様は多いのではないでしょうか?

定期的なメルマガ配信は、顧客への訴求としては大切な施策です。しかし、それだけではメルマガの到達率や開封率も下がり、メルマガへの興味と売上が減少していきます。それを防ぐためには、現状の理解と課題に合わせた施策の実施が不可欠です。

初回購入で留まっている顧客が多いのであれば、顧客に対して、サイトの特徴と、商品について印象を残す必要があります。その為には、ステップメール・DM・同梱物等が重要となります。

また、客単価に課題があるのであれば、購入時に別商品をクロスセルしてもらうための
導線を整備する必要があります。レコメンドや、顧客が潜在的に興味を持っている商品割り出し表示することも有効です。

あるアクセサリーショップでは、手つかずになっていたCRMまわりを整備し、会員ランク制度の実施と、会員ランク別のフォローを開始しました。優良顧客には高価格帯や限定感のある商品を訴求し、新規顧客にはブランドを知ってもらうために、購入しやすい商品や、
サイトのコンセプトを知ることが出来る、おすすめ商品を案内しました。その結果、LTVが38,000円から42,000円まで引き上げられました。

自社の課題が見えないことには、有効な打ち手を指す事ができません。ボトルネックはどこにあるのかを確認することで、自ずと打つべき施策が判明します

いかがでしょうか?
実際にCRMに取り組むことでLTVを引き上げた事例を紹介させていただきましたが、
この記事をご覧になっている皆様のアイディアのきっかけになりましたら幸いです。

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