2017/09/29

フォロー施策


【Contents】

1.EC通販の事業モデルは「穴の開いたバケツ」

2.顧客のモチベーションを細分化することで施策の効果はあがる

3.目的に合わせた施策例

4.フォロー施策のテストの重要性と優劣の判断


1.EC通販の事業モデルは「穴の開いたバケツ」

よくEC通販の事業モデルは穴の開いたバケツに例えられます。バケツに水を注ぐ蛇口は新規顧客を獲得する広告媒体を表し、バケツに溜まった水は広告媒体から獲得した自社の顧客、底の穴から流れてしまった水は離脱した顧客になります。通販事業はいかにバケツの水の嵩を増やしていくことができるかが非常に重要なポイントになります。いくら大きな蛇口から大量の水をバケツに注いでも、バケツそのものに大きな穴が複数開いていれば永遠に水は溜まりません。そうなると、永続的に大量の新規顧客を獲得し続けないと事業が回らない「焼き畑的事業モデル」にならざるを得ません。この事業モデルが悪いということではなく、通販事業は「ストック型事業モデル」を構築していくことで、より永続的な事業発展を目指せます。今回はこのバケツの穴を塞ぐ、すなわち獲得した顧客の流出をストップするためにとても大切な顧客フォローについてご説明いたします。

2.顧客のモチベーションを細分化することで施策の効果はあがる

まず顧客をフォローする際に大切なことは、施策を実施する対象の顧客がどのような属性にあるのか知ることです。1回だけ購入して使うことを止めた顧客と複数回購入していた顧客が辞めてしまった理由は大きく違います。また止めてしまってから1ヵ月の顧客と1年経った顧客でも全くマインドは違います。こうした色々な属性の顧客が混在しているすべての顧客に一斉メールでキャンペーン告知を実施したり、DM(ダイレクトメール)で販促を行っている通販会社がありますが、これだと顧客が欲しい情報、すなわち適正なフォローができていない為、期待するほどの効果は得られないでしょう。まずは大きく顧客をセグメントし、それぞれに対して有効なフォローを行っていくことが大切になります。

3.目的に合わせた施策例

CRMの施策を行う際には、まず獲得した顧客にどう思ってもらいたいかを考えることが大切になります。その為に何を伝えていくべきか、顧客の心理状態に合わせて伝え方や内容を変えていきます。一般的に優良顧客になるまでの心理プロセスは以下の流れで説明されることがあります。

① 不安の払拭

商品を手にすることなく、半ば勢いで購入した商品を「購入して正解だった!」と改めて感じてもらう。

② 期待感の充足

商品の体感をよりリアルにするために、情報提供を行う。合わせて継続への意義を提唱する。

③ 信頼感の獲得

定期的な情報提供を通し、他業者・他商品との差別化を図る。さらなる理解促進。

④ 優良顧客化

商品・サービスを通し、事業主への信頼感を醸成しファン化。末長いお付き合いを実現。

上記の4つの心理ステップをステップメールやDM、電話等を通して行うことで、自社の商品、ひいては会社のファンになってもらうことがフォロー施策で一番大切になります。例えば購入して間もない顧客に④を目的としたメールを送ったとしたらいかがでしょうか、まだ購入した商品のことも会社のことも分からない顧客にとってはまったく説得力がなく、フォロー施策として有効ではないと言えます。また、1年以上定期的に購入している顧客に①を目的としたメールを送ったらどうでしょうか、商品理解を高めていくことは非常に大切なことですが、すでに商品を愛用しており、使用感に満足している顧客に対しては有効ではありません。このように正しい情報でも顧客のタイミングを間違えると効果的なフォローにならないことがあります。購入1回目、2回目、3回目でフォローする内容を変えていくことはもちろん、今はメールでも顧客フォローが可能ですので、初回購入から3日、7日、10日、15日、20日、25日と複数回に分けて販促だけでなく、商品のことや、商品に関連するトピックスの提供、会社の紹介など段階的にフォローしていくことが顧客育成において最も大切なことになります。まずは数あるCRM施策の中でも、顧客へのリーチ単価が安いメールを活用されることをおすすめします。近年MAツールの普及により、一人の顧客ごとに適正なタイミングで自動配信が可能になり、販促だけでなく、商品や会社の理解を高める施策としても非常に有効です。なによりDMやアウトバウンドと比較して、圧倒的にリーチ単価が安いので、目的別に複数回リーチするフォロー施策においてそのメリットが発揮されます。

4.フォロー施策のテストの重要性と優劣の判断

前段で説明しましたメールを軸にしたフォロー施策ですが、やるべきことの明確な正解はありません。それは商材や購入に至った経路、顧客の年代など会社によって大きく違うからです。その為メールの目的や文章やタイトルを変える等、継続して様々なテストを実施していくことが最も大切になります。顧客とのコミュニケーションのストーリーを複数パターン描き、テストを行い、現状の顧客にとって最適なフォロー施策を見つけていくことで確実に優良顧客は増えていきます。そして各施策の判断をする時の指標として、開封率やCVも大切ですが、優良顧客に育成できたどうかの一番の指標は「LTV」になります。可能であればそれぞれのテスト施策毎に、到達者のLTVを計測することをお勧めします。その中で最もLTVが高かったテスト施策こそが、自社の顧客を優良顧客に育成できるフォロー施策になります。

適切なフォロー施策は一朝一夕ではできません。繰り返しテストを実施し、効果検証を行っていくことが最適解への最短ルートになります。そうして導きだした最適なフォロー施策をベースにDMやアウトバウンドなど販促予算をかけて、さらに優良顧客になってもらえるようなフォロー施策をテストしていくことで確実にバケツの穴は小さくなり、顧客のLTVを最大化できるフォロー施策になります。

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