顧客育成を徹底する、顧客ポートフォリオマネジメント(CPM)

CPM


【Contents】

■顧客育成はどのタイミングで行うのか

■顧客の育成の肝は有益な情報提供

■顧客との関係維持と優良顧客への育成を行うには

■知らなければ始まらない「CPM」


顧客育成(ナーチャリング)とは

顧客育成を行う上で大切なことは、顧客にとって有益な情報であること。
そのために顧客を知ることが最優先で大切なことです。CPM分析や事例を交え顧客育成方法について解説します。

 

CRMやMAツールで登場する「顧客の育成(ナーチャリング)」。
皆さんはどうご理解されていますか?

「そもそも顧客育成って何すれば育成出来るものなの?」
「CPM分析を使ったら、自社の顧客育成が出来ているかがわかるの?」
「どんなスパンでBtoBは顧客育成を行えばいいの?」

色々疑問が上がってくると思います。

今回は「顧客育成(ナーチャリング)」について、4つに分けてお話し致します。

顧客育成はどのタイミングで行うのか

まずそもそも顧客育成(ナーチャリング)とは、どんなタイミングでどのように始めていくべきでしょうか。

それは、
1.商品の情報収集~実際に購買が行われる間の検討期間
2.直近の購買行動が行われてからリピートさせるまで、または離脱までの期間
などのタイミングで、再度購入を行う可能性がある見込客に対して行われます。
自社の商品を購入してもらうために、見込客を育成していくということです。

顧客の育成の肝は有益な情報提供

育成するためには、ただコンテンツを配信するだけではいけません。

・自社ブランドの良さ(他社との商品の違い)
・自社で買うメリット(ポイントや定期購入でも特典など)
・顧客の持っている悩みや課題が解消される課題解決方法の提示

など顧客にとっても有益と感じられる情報提供が出来ているかが、顧客育成の肝となります。
ポイントは、「顧客にとって」有益な情報であり、企業にとってではないということです。
また、提供するタイミングとコンテンツが噛み合っていないと育成には結びつきません。

 

例えば、自社の商品はどんな顧客をターゲットにしていて、実際はどんな顧客が購入しているのか。
これを知らずには、企画やコンテンツ作りは始まりません。
例えばバストアップの商品を取り扱っていたとして、通販は40代女性の購買が一番多いと言われているので、商品も30代後半~40代女性向けに作っていたとします。
ですが実際は、
「年代的にハリや垂れを気にして買っている人が多かったのに、大きさの訴求を強くしてしまっていた」
「継続を促す購入後のステップメールや販促物は送っていなかった、値引きの訴求だけになってしまっていた」
など、仮説と現実が噛み合っていないケースが多く見受けられます。

 

とはいえミスマッチを拭うために、顧客ニーズに商品や企画を合わせて商品を開発し直していくには、労力もお金もかかります。
では、ハリや垂れを気にしている顧客にとって有益だからと、自社よりもハリを実感できる成分を配合した他社バストアップ商材をお勧めするわけにもいきません。

 

顧客にとって本当に役立つ商品・サービスを作り上げていくには、顧客が困っていること・求めていること正しく理解する必要があります。
顧客が求めているサービスを作り出すには、顧客に教えてもらう(顧客を知って、気づいていく)ことが重要です。
想像でなんとなくターゲットを絞るのではなく、「ペルソナ」としてどういった人に買ってほしいのか、自社の商品を求めてくれているのかを把握していきます。
ペルソナは、どんな悩みを持っているかだけではなく、性別、生年月日、住所、家族形態、どんなライフサイクルを送っているか、などかなり細かく想定して構想していきます。
明確なターゲットを想定できれば、顧客の求めているサービスの創出ややり方の見直しもしやすくなります。

まず「顧客を知ること」から始めていきましょう。

顧客との関係維持と優良顧客への育成を行うには

顧客を知る手がかりとしてCPM分析があります。
CPM(Customer Portfolio Management:顧客ポートフォリオマネジメント)は顧客の育成状況を把握するために使われる分析です。
「にんにく卵黄」や「にんにくしじみ」などで有名な株式会社やずや様が使っている分析として、EC通販業界で採用が広まりました。

 

CPM分析では、RFM分析では把握できなかった「顧客の在籍期間」をRFM指標と組み合わせて、顧客を10のセグメントに分類します。
顧客は、「初回客」→「よちよち客」→「こつこつ客」→「優良客」→「超優良客」のステップで成長します。このステップは累計購入回数や累計購入金額によってランクアップしていきます。
各ステップから次のステップに引上げるための施策やフォローを個別に行うことが可能です。

 

CPM分析で、顧客のロイヤルティーを現役と離脱に分類します。初回購入してからまだ間もない「よちよち現役」から継続購入する安定的な「こつこつ現役」になってもらうためのコミュニケーションや、「離脱」したお客様を「現役」に引き戻すコミュニケーションなど、より顧客の行動心理に着目した効果的なコミュニケーションを行うことが可能となります。

 

例えば、よく使用される一斉メール配信は、顧客への1to1感が少なく、顧客維持のための施策としては有効的ではありません。
買い物をしたばかりの顧客に対してすぐにその商品の割引クーポンが届けば、顧客のモチベーションダウンに繋がります。
同じ割引をするにしても、優良な顧客にはご愛顧の想いと優待を、休眠顧客には悩みのヒヤリングと共に復活向けのクーポンの発行が有効です。
同じ顧客でも現役か離脱かで求めているものが変わります。
これを汲み取れるのが、CPM分析です。

■知らなければ始まらない「CPM」

優良客と離脱客ではモチベーションが違います。
離脱してしまった顧客に対して適切なコミュニケーションを図っていくことで、再び自社を指名してくれ、また「現役顧客」に戻ってきます。
復活後は復活後のコミュニケーションを取ります。
自社のファンになってくれた顧客は、いずれ「優良顧客」にまで成長していく、という考え方で分析をしていきます。
LTVで考えても短期的にこの関係を育んでいける顧客ばかりではないので、長期的な計画性が必要となります。

 

ではその長期的な関係性を構築するには、どうしたらいいのでしょうか。
まずは自社のお客様がどんなポートフォリオに分布しているかを可視化し、顧客のポートフォリオを認識します。
そして検証しながら効果的なコミュニケーション施策を行い、推移を系列ごとに把握し、比較することが重要な取り組みとなります。
比較は月単位でステータスの変化を観測していきます。

 

まずは自社でも取り入れなくては、と考えがちな顧客育成(ナーチャリング)ですが、
リピート売上や目先の収益にとらわれず改善をしていきます。
「お客様を変える」ことではなく、「顧客を知る」ことから始めることが大事です。

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